星の守護者たる六神であり、真の王の力となる存在、また星を守る存在として登場する六神達。
彼らは人間の中から王を選び、魔法を与えて世界を守らせている立場です。
神凪との儀式を挟んで、王に力を貸す存在ですが、本当に彼らは正しいのでしょうか?
様々な面から考えてみたいと思います。
記事概要
六神:タイタンについて
カーテスの大皿で”メテオ”を受け止めている巨人。
シリーズ恒例の召喚獣ですが、FF15では最初に啓示を受ける存在です。
おそらくメテオは過去に起こった戦争の遺物だと推測しています。つまりルシス王家歴史のどこかで遥か昔に起こった戦いによってメテオを受け止めたのがタイタンだったのでしょう。
戦闘シーンをゆっくり見れば分かりますが、タイタンの背負ったメテオは黒いクリスタルのような姿をしています。
メテオといえばFF7では星を破壊する威力の魔法として知られていますが、FF15においてもそれに近いような存在だった可能性がありますね。
元ネタ
ちなみにタイタンの元ネタはギリシア神話に登場するティターン族だと思われます。
ティターン族はいわゆる最初の種族で、後に息子であるセウスに滅ぼされる哀しい立場です…
タイタン戦はコチラ▼
六神:ラムウ
こちらもシリーズ恒例の召喚獣ですが、ラムウはFF15では物知りの年長者という表現があります。
ただ、シナリオプロットの設定が甘いのかラムウという存在の扱いは非常に雑。
啓示を受けるのも各地の石碑に触れるだけという簡単なイベントでしたし、ここはもっと掘り下げてもらいたかったですね。
元ネタ
ラムウの元ネタは非常に難しいです。ソモロン72柱に『ラウム』という悪魔が存在しますが、見た目も正確も全く違います。また古代のムー大陸では神官や太陽を司った存在を『ラ・ムー』と呼んでいましたが、これも微妙。かなりオリジナリティのあり存在ですね。
ただしゼウスはオリンポスの長にして唯一雷を扱うことのできる存在であるので、実は立場的には1番の年配者なのかもしれませんw
六神:リヴァイアサン
気位が高く、どこか人間という存在を見下しているようなリヴァイアサン。
これも言うまでもなくシリーズ恒例の召喚獣です。
FF15ではオルティシエでルーナの犠牲によってノクトに啓示を授けますが、会話を聞く限りでは少し人間に対して思うことがあるように思えます。
しかし、最終的に登場したタイタンの行動を見ると無言のまま『もういいだろう』と言っているようにも感じられるので個人的にはイベントとして純粋に楽しい部分でしたね。
元ネタ
リヴァイアサンの元ネタにも諸説というか幾つか候補がありますが、一番大きいのはやはり悪魔としてのリヴァイアサンでしょう。
元々は天地創造に登場しますが、中世以降は地獄の海軍提督の座にいます。サタン、ベルゼブブの次の位がリヴァイアサンだと言われているので上級悪魔です。
リヴァイアサン戦はコチラ▼
六神:シヴァ
FF15ではルーナの付き人であったゲンティアナの本当の姿。召喚時に複数現れることから、個人的には24使徒(ゲンティアナが名乗っていた神の使い)の正体がシヴァだったのではないかと思ってます。
ノクトの運命を知っていたのに何故かオルティシエでアーデンを止めなかった存在なので違和感アリアリですな。
元ネタ
ヒンドゥー教の最高神の1人にシヴァという同名の神がいますが、別に氷とは関係ありません。しかも男性。高位な存在という部分だけは取り込んで、他の部分はスクエニオリジナルだと考えられます。
六神:イフリート
今作で一番謎に包まれていた存在がイフリートですね。
六神の中で唯一の裏切り者だった設定ですが、裏切りの理由や目的は一切説明されず、アーデンに起こされたように王都で待つだけの存在です。
ゲンティアナ(シヴァ)曰く一度は殺したということなので、イフリートはひょっとしたらシガイ化していた可能性まで考えてしまいます。見た目の感覚ではアーデンが強いイメージってあまりないですが、ゲンティアナの氷からも逃れてますし、実は六神よりも大きな力を持っているのかも知れません。
元ネタ
イフリートはイスラム教で堕天使とされるデーモン(悪魔)の1種です。炎を司るというネタもそのままですから、割りとわかりやすい存在ではあります。過去のイフリートは召喚獣として味方になる存在でしたが、FF15の召喚獣は全て神なので、堕天を忠実に選んだ結果として裏切り者として描かれたのかもしれませんね。
六神:バハムート
FF15のバハムートは人間の姿をしており、甲冑に無数の剣を携えた剣神です。
個人的にはルシス王家の秘儀であるファントムソードはクリスタルによってバハムートからもたらされたものだと思いますね。立ち位置としては王になる人間の師匠といった存在でしょうか?
元ネタ
元来バハムートはベヒーモスをアラビア語で呼んだ呼称であり、ドラゴンのイメージではありません。
ただし、アメリカのテーブルトークRPGである『ダンジョンズ・アンド・ドラゴンズ』からドラゴンのイメージが広がり、その後様々な作品で龍の姿で描かれいることが多いです。
FF15では完全に名前だけ使ったオリジナルの神という感覚ですね。ラムウに近いかもしれない。
知の賢者=ラムウ
武の象徴=バハムート
FF15での召喚獣の存在
好きな時に好きな召喚獣を選べないということから賛否両論ありましたが、個人的にFF15での召喚獣は非常に正しい在り方をしていると思ってます。
そもそも神である彼らが時々王の手助けをするという設定がある以上は、好きなタイミングで発動できる方が設定上の破綻を招きます。
さらに言えばFF15での六神は星の守護者であり、あまり上下関係というかそういうものが見えません。いわば超自然的な存在という感覚です。
過去作では召喚獣は後半になるにつれて使うものと使わないものが明確になってしまっていたので、個人的にFF15の召喚獣は成功だと思います。
ただ、啓示を始めとする掘り下げや物語の部分に関してはちょっと納得できないですw
かなり重要な存在にも関わらず、掘り下げがあまりにも少なすぎて六神関係の存在が希薄です。
リヴァイアサンくらいの長さのイベントでしっかりと召喚獣を全てシナリオに組みつつ、その背景や立ち位置が描かれていればもっともっと良作になったと思うんですけどね~…。