2024年11月14日、ついに発売されたドラクエ3のHD-2Dリメイクですが今回は今までと違う部分が多くあり、その中の1つである「性別廃止」について世間では賛否両論が巻き起こっているようです。そこで今回はドラクエ3の性別廃止という仕様変更についての批判や様々な意見、どのような経緯で変わったのかを紹介していきます。
ドラクエ3は性別廃止された?
ドラクエ3のリメイクでは「性別廃止」という新たな試みがされています。原作であるFC版から性別という概念が存在し、様々なプラットホームでリメイクを重ねてもこの要素は残っていただけに性別廃止については注目を集めることとなりました。性別廃止となった今回のドラクエではあらたに「ルックス」という名称に変わったようです。
ドラクエ3のリメイクでは「ルックス」に
ドラクエ3では性別廃止とされ、代わりに「ルックスA・B」というように変更されました、これについて世間では賛否が分かれることに。またドラクエ3以外でも2021年の10月、アプリゲームの「ドラクエウォーク」では性別の代わりに「タイプ1・2」というように変更、この現象の根本にはいわゆる「ポリコレ」の問題があり、ドラクエの生みの親である堀井雄二さんも頭を悩ませていました。
結局、性別廃止はされていない?
結局のところ性別廃止をした意味は薄く、中途半端だという印象を世間では持たれています。例えば過去作で女性専用装備だった「ひかりのドレス」などが、今作でもやはりルックスB専用装備であること。また、ぱふぱふはルックスAでしか受けられないなど、名称が変わっても性別という概念はきちんとあるようです。
キャラメイクの自由度が高くなった?
一方でドラクエ3では性別廃止がされたものの、「キャラメイクの間口が広がった」という好意的な意見もあります。「性別」を選ぶのではなく「容姿」を選ぶと捉えることで「見た目は女性的だけど男性」「ボーイッシュな見た目だけど女性」といった自由な設定をプレイヤーによって付けることができ、ロールプレイ的にも広がりが生まれました。
性別廃止はポリコレ批判対策?
前述していたように、今回のドラクエ3で性別廃止とされた理由の根本には「ポリコレ」の問題があり、それを意識したものとなっています。性別廃止以外にも元々露出の多かったドラクエ3の女性キャラは今作で控えめなものになっており、これにもいろんな声が。「配慮したうえで魅力的なデザインにすれば良かった」という意見もありますが、それをしなかったのは今年3月に急逝された、鳥山明さんに敬意を払ってのことかもしれませんね。
制作陣も頭を悩ませていた
このポリコレ問題には、生みの親である堀井雄二さんも苦言を呈していました。
”リメイク版では男女の性別が廃止され、ルックスA・Bと変更。これについて、堀井氏は「男女にしていったい誰が文句を言うんだろう。分からない」とこぼした。”
(引用:ITmedia NEWS)
堀井さんを始めとするドラクエ3の製作スタッフも、今回の性別廃止を始めとしたポリコレ対策にはかなり頭を悩ませていたようです。
ドラクエ3の性別廃止に賛否両論
今回のドラクエ3の性別廃止に対し、世間では賛否両論が飛び交うことに。そこにはこれまで紹介してきたように悪い面もあればいい面も存在しています。
性別廃止に対する批判意見
ドラクエ3の性別廃止に関する批判意見はこのようになっています。
- フィクションの世界にまでポリコレに配慮しないといけないのか?
- 配慮しすぎて原作のイメージが損なわれるのではないか
- ドラクエの世界と現実をごっちゃにしないでほしい
昨今、ゲーム業界のポリコレに関しては議論され続けており、ドラクエ3のように原作のあるゲームではイメージを壊す恐れがあるとして問題視されています。
性別廃止に対する好意的な意見
一方で、ドラクエ3の性別廃止に対し好意的な意見もあり、それが上にも書いた「キャラメイクの幅が広がった」というもの。各個人で主人公の設定を考えてロールプレイが出来るようになり、多様な人がキャラに自己を投影しやすくなったという声があります。
最後に
ドラクエ3のリメイク版における「性別廃止」は単に性別を排除しただけでなく多様性を意識した変更となっているようです。賛否両論があり、「ドラクエ3」というゲームのイメージを損なうなど批判的な意見も多いですが、キャラクターの設定にいろんな選択肢を持てるという意見もあります。今回のドラクエ3では性別廃止という形になりましたが、ポリコレの問題は今後のゲーム制作において難しい課題となっていきそうですね。